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★★★★☆ 上級者向け+ 縦走 必要

丹沢主稜縦走ガイド — 大倉から塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳を踏破

大倉尾根から塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳(1,673m)を結ぶ丹沢主稜縦走。神奈川県最高峰を目指す本格縦走路で、山小屋泊を含む1泊2日の行程を詳しく解説。

公開日: 2026-03-27
スタート

渋沢駅

小田急小田原線

ゴール

橋本駅

JR横浜線 / 京王相模原線

所要時間

約10〜12時間

距離

約22km

累積標高(上り)

+2000m

最高到達点

1673m

推奨日数

2日

経由する山

塔ノ岳, 丹沢山, 蛭ヶ岳

おすすめ時期

春, 夏, 秋

ルート概要

丹沢主稜縦走は、大倉尾根から塔ノ岳(1,491m)、丹沢山(1,567m)を経て、神奈川県最高峰の蛭ヶ岳(1,673m)まで縦走する本格的な縦走コースです。全長約22km、累積標高差約2000mの行程は、1泊2日で歩くのが一般的です。

大倉尾根は通称「バカ尾根」と呼ばれる急登ですが、塔ノ岳からの稜線は展望に恵まれ、晴れた日には富士山、南アルプス、相模湾の大パノラマが広がります。丹沢山は日本百名山に選ばれており、蛭ヶ岳山頂からの360度の展望は丹沢随一です。

春のシロヤシオツツジ、夏の緑、秋の紅葉と、3シーズンを通じて楽しめる縦走路です。

行程詳細

1日目:大倉 → 蛭ヶ岳(約7〜8時間)

時刻目安区間所要時間メモ
7:00大倉バス停 出発トイレ・売店あり
7:25大倉登山口25分登山届提出
8:10駒止茶屋45分
8:50堀山の家40分休憩適地
9:40花立山荘50分急な階段の連続
10:00金冷シ20分鍋割山への分岐
10:30塔ノ岳(1,491m)30分尊仏山荘。大展望
11:30丹沢山(1,567m)60分みやま山荘。百名山
13:00不動ノ峰(1,614m)60分アップダウンあり
13:40棚沢ノ頭30分
14:30蛭ヶ岳(1,673m)50分蛭ヶ岳山荘で宿泊

2日目:蛭ヶ岳 → 焼山登山口(約4〜5時間)

時刻目安区間所要時間メモ
6:00蛭ヶ岳山荘 出発日の出鑑賞後
6:30地蔵平30分
7:10姫次40分富士山の好展望地
7:50袖平山30分
8:30黍殻山40分
9:20焼山(1,060m)50分展望台あり
10:30焼山登山口バス停60分バスで三ケ木へ

ポイント: 蛭ヶ岳山荘からの日の出は格別です。富士山の右から昇る朝日を眺められる季節もあり、早起きの価値があります。

アクセス情報

スタート:大倉バス停

項目内容
最寄り駅小田急小田原線・渋沢駅
バス神奈中バス「大倉」行き(約15分)
新宿から約1時間20分(小田急 → バス)
始発バス6:48頃(土休日)

ゴール:焼山登山口バス停

  • 焼山登山口 → 三ケ木(神奈中バス、約20分)
  • 三ケ木 → 橋本駅(神奈中バス、約35分)
  • 橋本駅からJR横浜線・京王相模原線で都心へ

注意: 焼山登山口のバスは本数が少ないため、時刻表を必ず確認してください。

山麓の施設情報

渋沢駅・大倉周辺(スタート地点)

  • セブン-イレブン 秦野渋沢駅北口店: 渋沢駅から徒歩1分。2日分の行動食を調達
  • ファミリーマート 秦野渋沢店: 渋沢駅から徒歩2分
  • 大倉バス停売店: 軽食・飲料あり
  • トイレ: 渋沢駅構内、大倉バス停に公衆トイレあり

焼山登山口周辺(ゴール地点)

  • コンビニ: 周辺にコンビニなし
  • トイレ: バス停付近にあり

山小屋

  • 尊仏山荘(塔ノ岳): 通年営業。宿泊・飲料販売あり
  • みやま山荘(丹沢山): 通年営業。予約制。食事付きプランあり
  • 蛭ヶ岳山荘(蛭ヶ岳): 通年営業。予約制。神奈川最高峰の山小屋

見どころ

塔ノ岳からの大展望

大倉尾根を登りきった塔ノ岳山頂は、富士山、相模湾、箱根の山々、南アルプスまで一望できる丹沢きっての展望台です。尊仏山荘前のベンチで展望を楽しみながらの休憩は至福のひとときです。

丹沢山 ― 日本百名山

深田久弥が百名山に選んだ丹沢山は、穏やかな山容ながら丹沢山塊の中心に位置する重要なピークです。みやま山荘は居心地の良い山小屋として評判で、ここを拠点にのんびり楽しむのも良いでしょう。

蛭ヶ岳 ― 神奈川県最高峰

蛭ヶ岳(1,673m)は神奈川県の最高峰。山頂からは360度の展望が広がり、富士山はもちろん、南アルプス、奥多摩、奥秩父まで見渡せます。蛭ヶ岳山荘で迎える夜は、街の灯りと満天の星空が印象的です。

稜線のシロヤシオツツジ

5月下旬〜6月上旬、丹沢山から蛭ヶ岳にかけての稜線ではシロヤシオツツジが白い花を咲かせます。緑の稜線を白く彩る花のトンネルは、この時期だけの特別な光景です。

注意点

  • 体力と経験が必要: 累積標高差2000m・22kmの行程は中上級者向けです。塔ノ岳日帰りの経験がある方にステップアップとして推奨
  • 山小屋の予約: 蛭ヶ岳山荘・みやま山荘は予約必須。シーズン中は早めに
  • 水の確保: コース上に水場はありません。山小屋で購入可能ですが、最低2L以上を携帯してください
  • ヒル対策: 6〜10月は丹沢名物のヤマビルに注意。忌避剤や塩を持参し、定期的に足元を確認
  • 天候判断: 稜線上は風雨にさらされやすく、ガスると視界不良になります。悪天時は無理をせず、塔ノ岳で引き返す判断も重要
  • エスケープルート: 丹沢山からは塩水橋方面、蛭ヶ岳からは青根方面への下山路がありますが、いずれも長時間を要します
  • 冬季: 積雪・凍結時はアイゼン・チェーンスパイク必須。冬季の蛭ヶ岳までの縦走は上級者限定